理学療法士が転職を考えるべき理由と成功へのステップ
- 理学療法士ってこのまま働き続けても大丈夫なのか?
- 転職したいけど、失敗したら怖い…何を準備すればいいのか?
- 理学療法士の経験を活かせる職場ってどうやって見つけるの?
と疑問に思っている方の悩みを解決できる記事になっています!
実際に筆者も回復期の病院▶︎訪問リハビリ▶︎グループ整体院▶︎整形外科クリニックなど色々なところを転職してきました。
理学療法士として働いていると、「今の職場でこのままでいいのだろうか?」将来性・年収・働き方の不安と悩む瞬間が訪れることもありますよね。

実は多くの理学療法士(PT)が同じような悩みを持っています。
「転職=逃げ」と思うかもしれませんが、転職は自分らしく働くための前向きな選択肢です。
この記事では、
- 将来性・年収・働き方への不安
- 転職のリスク・準備不足への不安
- 求人探し・自分に合った職場選びへの悩み
を面接官、人事経験のある筆者が体験談を通して正直にお答え、ご紹介します。




リハゾウ
人事/面接&教育担当
経験年数10年目の理学療法士。
これまで回復期病院▶︎訪問リハビリ▶︎整体▶︎整形外科のクリニックと3回の転職を経て、
月給20万後半/年収400万以下から現在約月給45万/年収500万以上アップに成功!
過去に回復期病棟のリーダー、整体院グループではエリアマネジャー兼教育&人事担当
理学療法士が転職を考えるべき理由


転職を考える背景にはさまざまな理由がありますが、主に以下のような要因が挙げられます。
年収・待遇の伸び悩み
理学療法士は国家資格保有者でありながら、給与水中はそこまで高くないのが現実です。新卒時は25万前後の給与がもらえる職場もありますが、その後の昇給率は非常に緩やかです。
各職場・施設の給与水準
理学療法士)
平均年収:約427万円
回復期リハビリテーション病院平均年収:約428万円
整形外科リハビリ平均年収:約300万円〜500万円
整体院平均年収:約432万円
訪問リハビリ平均年収:約473万円
日本全体の平均年収:約443万円
賃金構造基本統計調査/令和3年賃金構造基本統計調査一般労働者職種(職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額)
国税庁|民間給与実態統計調査



平均的に年収400万前後がほとんどだね
しかし、諦めるにはまだ早いです。結果次第では、年収をさらに上げることが可能です。
- スキルや能力を高めて役職・管理職につく
- インセンティブにて+αを狙う
- 副業を始める
スキルや能力を高めて役職・管理職につく
スキルや能力を高めて役職・管理職につくのをおすすめします。どの施設・病院にも役職手当があります。とくに整体院グループや整形外科クリニックなどの役職についている方は年収500万〜600万程いただいでいることも。
筆者も整体院グループで管理職を経験。年収400万前後が年収540万までに!
管理職という立場は責任も問われ大変ですが、年収UPでは必須条件です。



役職・管理職を目指して能力を高めていこう
インセンティブにて+αを狙う
訪問リハビリやグループ整体院の雇用条件でよく見かける、インセンティブ制度。売上や訪問数に応じて追加報酬が給料に反映されるシステムとなっています。
整体位グループでは、筆者の部下が売上を伸ばして年収600万以上!という部下もいました。
訪問リハビリも訪問件数平均4〜5件ですが、インセンティブを狙う方は7〜8件も訪問。
中には休日も出勤している方も・・・



「結果主義」「頑張った分を評価して欲しい」方にはとてもおすすめだよ


副業を始める
最近では副業OKの施設も増えてきています。理学療法士の年収を考えたときに+αで副業をされている方も増えてきています。
- ブログ
- アフィリエイト
- セミナー講師
- 週末開業(整体)
筆者の周りではこのような副業をしているよって声がありました。



ぜひ皆さんも副業で+αの収入を増やしていきましょう。
やりがい・成長実感の減少
理学療法士は、患者さんの回復を支援することができる素晴らしい職業です。しかし、現場では、「効率重視・保健点数重視の働き方」を求められることも多いのが現実です。
- 1日に何人もリハビリを担当し、流れ作業になってしまっている
- 本当に患者さん一人一人と向き合えているのか?疑問…
- 自分はただリハビリをこなしているだけでは?
- 数年同じ職場でが働いていると、業務がリーチン化している…
- 変化がなく、新しいスキルが身につかない・成長を感じられない
と「やりがいを感じられない」声を多く聞きます。
成長を考えるためにも、成長できる環境を求めて転職を考えるべきです。
▶︎自分にあった職場を見つけたい方はこちらでもっと詳しく紹介しています。


職場環境・人間関係の悪化
医療・介護の現場は、閉鎖的な環境になりやすく、人間関係のトラブルも頻繁に起こり得ます。
- 上司からのパワハラ、セクハラ
- 同期間の派閥、仲間はずれ
- 新人へのプレッシャーや理不尽な教育体制
- 人手不足によっての過重労働
特に病院・訪問リハビリでは、医師・看護師・ソーシャルワーカー・ケアマネジャーなど多職種連携が必須なため、人間関係のストレスにより複雑になりがちです。
また、病院内での恋愛で付き合ったは良いものの、数ヶ月で別れたときにどっちらかが居づらくなり退職したケースもありました。



環境が悪い場合は、無理に耐え続けるより、働きやすい職場への転職する方が健全だよ。
▶︎入社時に人間関係に困りたくない方は転職エージェントを活用しましょう


将来性・キャリアパスへの不安
現在、リハビリ業界にも大きな変化の波が押し寄せています。
- 医療費削減のため、リハビリ単位数の制限や、短期間集中型リハビリへのシフト
- AI技術・テクノロジーの進化によるリハビリ支援ロボットの普及
- 物価高の上昇、リハビリ職の給料Upが望めずに給料と物価が比例しなくなる。
つまり、ただ漫然と「病院勤務だけ…」を続けていると、数年後には「職域が狭まる」「お給料と現在の物価高が比例しなくなる」可能性も出てきます。
そのため、現職にこだわらず、スキルアップできる環境への転職も検討することをおすすめします。
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理学療法士が転職を成功させるための5ステップ


成功させるためのポイントは以下の5つとなります。
- 自己分析
- 市場・求人調査
- スキル・経験の棚卸し
- 転職エージェントの活用
- 面接・職場選び
一つずつ解説していきます!
自己分析
転職は「どこに行くか」よりも「なぜ行くのか」の方が大切です。自己分析を怠ると、転職先を選ぶ基準がブレてしまい、また同じ不満を抱える可能性があります。
- 転職理由を明確化する
- 今の仕事に中で満足していること・不満ことをリストアップする
- 自分の強み・得意分野を言語化する
- 5年後、10年後にどんな働き方をしていたいか?を想像する
「辞めたい理由」よりも「どう働きたいか」という理想像にフォーカスすると失敗しにくくなります。
市場・求人調査
理学療法士の働き方は、病院だけじゃなく「知らない世界」がたくさんあります。
筆者は、回復期リハビリ病院▶︎訪問リハビリ▶︎整体院グループ▶︎整形外科クリニックを経験し、知らない世界があることを知ることで、可能性が大きく広がりました。
- 転職サイトや理学療法士専門の転職サイトをチェック・登録
- 転職エージェントの非公開求人を見る
- SNSNで情報発信している理学療法士をフォローして業界動向を確認する
※条件や待遇も大切ですが「その職場でどんな役割を求められいるか」もよく見ることが大切です。
▶︎転職サイトはどこを登録したら良いか?わからない方はこちらでもっと詳しく紹介してます。


スキル・経験の棚卸し
採用側は「あなたが職場でどう活用してくれるのか?」を見ています。そのためには、自分のスキル・実績・特徴をしっかりと整理して伝える必要があります。
- どんな対象疾患を多く経験してきたのか?
- どんな業務を任されていたのか?
- 専門性や認定資格、勉強会の参加の頻度
- 成果・数字・達成率
リーダー経験や管理職、新人教育担当などは採用側にとってもメリットでしかありません。そのほかにも数字や成果に対して「具体的に何を行なっていたのか?」を説明できると説得力UPに繋がります。



これまでの経験をアピールできるように考えておきましょう!
転職エージェントを活用
転職エージェントを活用することで、転職でよくある入社した際「思ってたのと違った・・・」という声が少なくなります。
転職エージェントは内部情報(離職率・職場の人間関係)まで情報提供してくださり、ミスマッチを防ぐことができます。
▶︎転職エージェントについて知りたい方はこちらでもっと詳しく紹介しています。


面接・職場選び
求人の条件だけで選んでしまうと「入ってみたら合わなかった」「求人の内容と違う…」などのミスマッチが起こります。そのため、面接や見学でそのミスマッチをいかに減らせるかが重要になってきます。
面接の場は「自分が選ばれる」だけでなく、「自分も選ぶ」視点で臨むことをおすすめします!
理学療法士の転職で失敗しないために注意すべきこと


理学療法士の転職で失敗しないためにも注意すべきポイントは以下の通りです。
- 「勢いだけで辞める・決める」は危険
- 条件(給与・休み)だけで決めない
- 情報収集を自己完結しない
- 長期的なキャリア視点を持つ
- 入職前の「職場見学・質問」を必ず行う
「勢いだけで辞める・決める」は危険
上司とのトラブルや人間関係のストレスが限界になり「いますぐに辞めたい!」と退職。その勢いで次の職場を深く調べずに決定したところ、また同じような不満が発生した事例をよく聞きます。
冷静に自己分析や情報収集をしないと、職場環境の質や働き方の本質に気付かないまま入社してしまいます。
辞める前に「何が問題なのか」「自分はどう働きたいのか」を紙に書き出して整理して転職を考えましょう。



転職先の情報は「見学」だけでなく「面接の逆質問」や「口コミ」でしっかりチェックしておこう。
条件(給料・休み)だけで決めない
求人には「今の給料よりも+○万円」「週休3日!」という表記的な条件だけを見て応募・決定するのは危険です。入社したら「業務量が多い」「残業が多い」「職場も人間関係が最悪」など後悔するポイントが多数ある事例もあります。
好条件の求人は、裏側に何かしら理由があるケースが多いです。
- 離職率が高い
- 人手不足
- 業務過多
などが考えられるケースがあります。特に給与・勤務形態のよさ=職場の質の良さではありません。求人やHPにBBQや社内イベントを載せている職場は一見仲の良さそうなイメージですが、年間求人が少なかったり、離職率が高い傾向にあります。
条件だけでなく、「何にやりがいを感じるのか」「どんな人と働きたいか」なども内面的な軸も明確にしておきましょう。



職場の実態は、転職エージェントや内部の人の声、見学で必ず確認を
情報収集を完結しない
内部情報や職場の雰囲気がわからず、入植後に「思ってたのと違う…」とギャップを感じてしまい即退職してしまったという事例もあります。
求人票は、基本的に良いことしか記載されていません。「研修充実」と記載されていても、実際は「マニュアルが薄い」「月1回30分だけ」「動画視聴会」などだったケースも。
ミスマッチを防ぐために転職エージェントを活用して内部情報(離職率・人間関係・評価制度など)を教えてもらうことをおすすめします。
▶︎転職エージェントについて知りたい方はこちらでもっと詳しく紹介しています。


長期的なキャリア視点を持つ
「今が辛いから転職したい」と目先の楽さだけを優先される方がいますが、これも危険です。結果として、キャリアの方向性がバラバラになり、スキルが積み上がらない状態に….。
また、転職回数が多くなると、方向性だけでなく、再度転職する先に採用側からの信頼性も下がることもあります。
今が辛い方はキャリア相談ができるPT専門のアドバイザーに相談してもOKです。「自分が5年後、どういった働き方」「専門性を持ちたいか」などを逆算して、必要な環境や経験を選ぶことをおすすめします。
入職前に「職場見学・質問」を必ず行う
「忙しくて見学せずに入職」、「面接時に質問をしないまま入職」このケースとても危険です。医療・介護の現場は、人や雰囲気が大きく左右される職場です。とくに病院はチーム医療です。リハビリスタッフだけでなく、他職種との連携もあり人間関係が付き物になります。
また、1日のスケジュールや休憩時間の取り方、リハビリ室の雰囲気など現場でしかわからないことが多数です。
見学や面接時では1日の流れやスタッフの雰囲気、教育体制・評価制度の有無などもしっかり把握しておきましょう。
理学療法士の転職成功事例


※筆者の体験談です。(整形外科クリニックに転職)
なぜ今の職場でモヤモヤしているかを紙に書き出す。
実例:「残業が多い」「プライベートがない」「家族の時間がない」「運動器に携わりたい」
年収を落とさずにプライベートを充実されたい、家族の時間を作りたいが希望。
気になる職場を複数ストックしておく。
転職エージェント(PTOTSTワーカ−)に登録し、気になる求人の裏情報をヒアリングしてもらう。
ヒアリングして条件が良いところ(2~3社)に見学依頼をする。
▶︎PTOTSTワーカーの評判を詳しく知りたい方はこちらで紹介しています。


今までの経歴を記載「エリアマネジャー/人事担当/教育担当を経験」
強みや具体的に数字や成果内容を記載する。
履歴書や職務経歴書はエージェントに確認してもらいましょう。
※筆者は面接も携わっていたので添削は自ら行いました。
▶︎履歴書・職務経歴書の書き方はこちらで詳しく紹介しています。


面接は自分の言葉で伝えましょう。また逆質問も予め用意するように。「何もありません」「特にありません」は熱意を感じません。「本当に入社したい」という気持ちが伝えわるように考えていきましょう。
筆者は見学時に内定をいただきました。
▶︎見学時に内定を獲得できる方法はこちらで詳しく紹介しています。
内定がある程度決まったら、雇用条件の説明があると思います。
ここで交渉に入ります。雇用条件はある程度、HPや求人に載っていますがあいまいな記載も中にはあります。
実例:経験に応じて給料を決める
経験やスキルで決める職場もあるため、自身の今までの経歴や強みをもう一度アピールしましょう。
特に役職や前職での給料がある程度高い方は交渉すると条件に乗ってくれる可能性大です。
ぜひ交渉しましょう!
エージェントの活用もあり「思ってたの違う」を最小限で抑えることができ、入社。
成功要因 | 内容 |
---|---|
自己分析が明確 | 「自分がなぜ転職したいのか?」「どんな価値を提供できるか?」を整理できていた |
情報収集が丁寧 | 条件だけでなく、将来や成長や職場の質も重視して比較した |
見学・質問でミスマッチ回避 | 面接だけでなく「働く自分がイメージできるか」を重視 |
長期的な視点 | 年収だけでなく、スキルアップやライフスタイルも見据えた |
理学療法士の転職 よくあるQ&A


理学療法士の転職でよくある質問をまとめてみました。
- 転職って何年目がベストですか?早すぎると不利ですか?
-
2〜3年目以降であれば問題ありません。ただし「なぜ転職したいのか」を明確に説明できることが大切です。
新卒1年以内だと「忍耐力がないな」「早く退職するのでは?」という印象を持たれる可能性もあるため、早期退職の理由「前向きな理由」をしっかり伝えましょう。
- 未経験分野(病院→訪問、自費など)への転職は可能ですか?
-
可能です。ただし、初めての分野は教育体制が整っている職場を選ぶのが重要です。
- ブランクがあるけど、復帰できますか?
-
できます。特に介護・訪問系ではブランクOKの職場が多いです。
- 給料を上げたいなら、どんな職場を狙えばいいですか?
-
自費リハビリ、訪問リハビリのようなインセンティブが狙える職場や管理職ポジションが狙える職場は比較的高年収です。
- 転職エージェントって使った方はいいの?
-
初めての転職や内部情報を知りたいなら、使う価値は高いです。
おすすめの転職サイト・エージェントは「PTOTSTワーカー」
- 面接でよく聞かれることはなんですか?
-
▶︎面接対策・聞かれる項目などはこちらで詳しく紹介しています。
あわせて読みたい「人事担当の実話」理学療法士の転職面接で失敗しない完全ガイド この記事で解決できる悩み 転職したいけど、面接が不安… 抑えるところ、何を気をつけたら良いかが気になる 面接前に何を準備すればいいのか? この悩みが解決できる記事…
【まとめ】理学療法士の転職は「準備」がすべて


理学療法士の転職で後悔しないために、一番大切なのは「しっかりとした準備」です。転職は勢いではなく、「自分が本当に求めている働き方」や「将来どうなりたいか」を見つめ直す絶好のチャンスです。
- 自己分析を怠らない
- 情報種集を丁寧に
- 自分の強みや経験
を整理しておくことで、求人の見極めや面接でのアピール、ミスマッチの回避にも繋がります。焦らず、周囲と比べず、あなたにとって本当に納得できる一歩を踏み出してみてください。



しっかり準備し、転職を「キャリアアップのきっかけ」に変えていこう!